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格義仏教 [中国]

漢の武帝が匈奴を征伐してから西域との交流が開け、仏教は紀元前後に中国に伝えられました。
ですが、中国の現実主義と中華思想のために仏教はあまり広がりませんでした。
初期の仏教は道家思想の用語を当てて翻訳され、道家思想によって解釈されたため、これを「格儀仏教」と呼びます。
例えば「空」を「無」に、「涅槃」を「無為自然」にといった具合にです。

六朝期の4Cには北方民族による中国北部の支配によって中華思想が打ち砕かれ、仏教に対する関心が深まりました。
また、鳩摩羅什によるより正確な翻訳が行われました。
ですが、公然と道家思想の用語を使わなくなっただけで、その道家思想的な解釈は変わりませんでした。

中国仏教の特徴は、道家思想の影響もあって実体主義的な傾向と現世肯定的な傾向が強いことです。
中国仏教を特徴づける重要用語は、道家思想から導入された「理」です。
「理」はインド仏教の「法身」、「仏性」に相当するものと解釈されました
仏教は本来、普遍的法則・本質を認めませんが、「理」はそのような意味で使われたのです。

六朝期を代表する仏教思想家は竺道生と僧肇です。

竺道生は、郭象の影響を受け、個別的存在である「事」を貫く唯一普遍の「理」を悟ることが仏教の涅槃であるとしました。
そして、この「理」は個人に内在します。

僧肇は、涅槃は心身の活動の消滅、つまり、外界の感覚を無視して無心になることだとしました。

西方地域との交流が盛んになった唐時代には、西方の様々な宗教が伝道され中国中に広がりました。
中国ではネストリウス派キリスト教は「景教」、ゾロアスター教は「示天教」、マニ教は「摩尼教(明教)」、イスラム教は「回教」と表現されました。

ですが、仏教を含めこれら外来宗教の差異については十分に認識されませんでした。
ただ、マニ教は道教化を進めて、正式に道教の一派として公認されるようになりましたが、その結果、やがて完全に道教に吸収されてしまいました。


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