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後期プラトンの観念哲学 [古代ギリシャ]

後期のプラトン哲学は、霊的世界のイデアの全体的な構造を分析して明かにしようとしました。
そのために、論理主義的な傾向が主要なものになりました。
つまり、イデアを「普遍概念(つまり固有名詞以外の言葉の意味)」と不可分なものとして捉え直したのです。
こうしてイデアは直観によって認識される霊的で動的な存在から、単に言葉の意味として理性的に認識される抽象概念へと、だから静的で不変なものへと変化してしまったのです。
プラトンの後期はちょうどアリストテレスがアカデメイアに入学した頃以降に当たります。

「パルメニデス」の中で、ソクラテスはパルメニデスから様々なものにイデアがあるかどうか尋ねられます。
ソクラテスは「美」、「正義」、「善」のような倫理的な存在や、「一」、「同」、「他」といった論理的な存在には躊躇なくイデアがあると答えます。
ですが、「人間」、「水」、「火」といった具体的な存在にイデアがあるかどうかには迷っていると答え、「毛髪」、「泥」、「汚物」のようなつまらない存在にはイデアがないと答えます。
ですが、パルメニデスは、あらゆる存在について差別せずにイデアを理解しなければいけないと、教えます。
こうして、プラトンはすべての言葉(抽象概念)にイデアが存在すると考えるようになって、その関係を分析しようとしました。 

すると、イデアの間の関係は論理的な包含関係や、文法的な主語・述語の関係として分析されるものになったのです。
すると、奇妙な矛盾が生じました。例えば、「人間」という言葉は「哺乳類」という言葉に含まれます。
「人間は哺乳類である」という具合に、人間は主語で、哺乳類は述語となります。この時、「哺乳類」のイデアが「人間」のイデアよりもより高い存在なのです。
抽象性が高くて限定性の少なく、意味の内容が少ない言葉のイデアの方が高い存在なのです。
そして、「人間」、「犬」、「机」のようなこれ以上分割できない概念(最低種概念)のイデアが、最低のイデアとされました。
言葉や概念はどれも言葉や概念すぎないのに、そこに階層性があるとされたのです。
この矛盾を解決しようとしたのがアリストテレスです。


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