So-net無料ブログ作成
検索選択

ソクラテス以前の哲学 [古代ギリシャ]

この節では、アナクシマンドロス、パルメニデス、ピタゴラスから、プラトン、アリストテレスに至るギリシャ哲学を取り上げます。
ギリシャ哲学の主流、特にソクラテス以前としてくくられる哲学やプラトン哲学は、少なくとも、間接的には主にペルシャやバビロニアの神智学や秘儀宗教の影響を受けた神秘主義的傾向が強い思想です。

ソクラテス以前としてくくられる初期のギリシャ文化圏の哲学者の思想は、断片的にしか残されていないので、その思想をはっきりと知ることはできません。
ですが、その断片には明確に神秘主義的な性質が現わされていることを感じることができます。
彼らは社会的な活動家でしたが、予言者のように語り、何人かは詩の形で思想を残しています。

ギリシャの哲学はオリンポスの宗教を生んだのと同じギリシャの植民地である現在のトルコのイオニア地方のミレトスで、-6C頃に生まれました。
ミレトスはペルシャ帝国と接した東西世界中継点で、地中海貿易の拠点でした。
商業の発達によって様々な世界観が交流し、旧来のギリシャの世界観やオリンポスの神々への信仰が滅びていきました。

オリンポスの宗教は素朴な多神教の世界で、神々は不死であるという点を除けば、性格的にはほとんど人間と変わらないような神々でした。
そして、人間も神々も運命の女神である「モイラ」によって支配され、自分自身の「身分をわきまえて」生きなければなりませんでした。
ミレトスではこのような世界観が信じられなくなったのです。

これに対して、ペルシャやバビロニアには高度に体系化された世界宗教と宇宙論がありました。
具体的にはマゴス神官と呼ばれる神官が一番身近な存在だったと思われます。
彼らの思想はイラン系のメディア人の宗教と、バビロニアの宇宙論(占星学)、そしてゾロアスター教が習合したものでした。
ギリシャの哲学者はそれらの影響を受けて、それらに抽象的な表現を与えたのです。
哲学的な思考はミレトスからその周辺へ、イオニア人がペルシャの侵攻を逃れてトルコから移住した南イタリアへ、そしてギリシャ本土へと広がっていきました。
 
ギリシャ哲学への具体的なオリエントからの影響は次のようなものです。
アナクシマンドロス、ヘラクレイスト、エンペドクレスらは「4大元素によって構成される宇宙が周期的に生滅を繰り返す」というバビロニア的、ズルワン主義的な宇宙論を受け入れました。
一方、オルペウス派とその流れにあったピタゴラス、エンペドクレス、プラトンは、おそらくインドから輪廻思想を受け入れました。
ただ、ゾロアスター教の悪神や終末論の影響はほとんど受け入れませんでした。
 
次の4つの項で、原子論以外の「ソクラテス以前の哲学」を紹介しましょう。


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。