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宇宙開闢神話の構造 [創造神話と古代神智学]

すでに書いたように、 「創造神話」は、「混沌からの創造」という構造を持っています。
この「混沌」は、「至高存在」と解釈されるようになりました。

ですから、「至高存在からの創造」として再解釈された、「創造神話」の構造を見てみましょう。
この稿では、まず、「宇宙開闢」神話です。

「宇宙開闢」の神話は「混沌・暗黒・深淵・初原の水」として表現される存在から始まります。
これらは「無秩序な素材」ではなくて、至高存在が創造を始める前の静的な姿、つまり「存在の静的な母体」と解釈できます。この段階では否定的な表現しかできません。

 1 至高存在の静的次元・母体 = 混沌、暗黒、深淵、初原の水 など

次にここから「宇宙卵・原初の丘・宇宙蓮」などと表現される「創造の核」が生まれます。
これは、至高存在がまさに自らを現しながら存在を生み出そうとする瞬間の姿です。
これは、原初の運動性、あるいは創造のきっかけを与えるような「原初の風」として表現されることもあります。

 2 至高存在の創造的次元・核 = 宇宙卵、原初の丘、宇宙蓮 など

さらにここから、創造神に相当するような「創造的な存在」が生まれます。
これは至高存在が次々と創造を行い始める時の姿です。
至高存在はこの時点で光を放ちます。
ですから、この創造神は「光の神」であり、その意味で「太陽神」と表現されることもあります。 

 3 至高存在の創造的次元・創造神 = 光の神、太陽神 など

このように、「創造神話」では至高存在が3つの次元で表わされることが多いようです。
もちろん、すべの神話がが3つの次元を語るわけではなく、より複雑な要素を持つ場合もあれば、より単純な場合もあります。

創造神が深淵の中にいた時の姿は「原初の蛇」と表現されることも多いようです。
「深淵/原初の蛇」のカップルを「原母/原父」と表現できるかもしれません。

本来、この「原初の蛇」には否定的な性質はありません。
ですが、「原母」としての「混沌」が創造を引き戻す力として現れた時、これは「竜」などの否定的存在となります。

 4 至高神の否定的側面 = 原母、竜 など

また、創造神にはその働きである副次的な要素が、息子・娘の神々、あるいは創造神の「目」、「腕」、「武器」などとして付け加えられる場合もあります。

 5 至高神の副次的次元 = 目、腕、武器、息子神、娘神 など


創造神話の中には上に書いたものとは別に、一神教によくある「人格神による無からの創造」の神話があります。
最初に唯一の人格神的な至高神がいて、彼が世界を作りたいと「意図」して、「深淵」ではなく単なる何もない「無」から、「思考」や「言葉」によって世界を創造します。
「混沌からの創造」や神秘主義的な「至高存在からの創造」の神話では、宇宙は神そのものから生まれ、神は宇宙に内在するのに対して、この一神教的な「無からの創造」の神話では、神は宇宙とは別に存在して、神と宇宙の間には断絶があります。
一神教的な「無からの創造」の神話は、抽象性や象徴性のレベルの低い単純な物語ではないでしょうか。

「創造神話」をベースにして、様々な宗教や神智学、神学などが作られました。
「創造神話」で表現された至高存在の3つの次元は、「父」、「母」、「息子」、「娘」、「鬼子(悪神)」などの家族・性別を持った神として、あるいは、「一なるもの」、「無」、「意志」、「言葉」、「思考」、「知恵」、「力」、「素材」、「生命」といった抽象的な原理として語られるようになりました。
また、創造神の副次的な要素は大天使達として、あるいは「正義」、「統治」、「敬虔」といった抽象的な原理として語られるようになりました。

創造神学の神統譜・階層
至高神の静的次元 = 混沌・原初の水
至高神の核的次元 = 宇宙卵
至高神の創造的次元 =太陽神
至高神の否定的側面 = 悪神・原母
至高神の副次的次元 = 目・腕…

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